自然の中の“なんで?”が、学びの芽になる
~川遊びでの気付きから考える子どもの脳の成長~
先日、山の子どもたちと川遊びに出かけました。
冷たい水の感触に大喜びで遊んでいた1年生の男の子が、手を滑らせてビーチボールを流してしまいました。
すぐに追いかけようと、川下で待ち構える子どもたち。
でも、ボールは思いもよらず、川上に向かってスーッと流れていったのです。
「なんで!?」 「上に行っちゃう!」 「川は下に流れてるのに、おかしい!」
大人には「川面に吹いていた風のせいだな」とわかりますが、1年生の子どもにとってはまさに“ミステリー”。
この不思議な出来事に、子どもたちは目をまるくして見つめていました。
「なんで?」という気持ちが、学びの出発点
脳科学の観点から見ると、この「不思議!」「なぜ?」という気持ちは、前頭前野(思考や判断を司る部分)を刺激し、
深い学びへの入り口になります。
私たち大人はつい、答えを教えてしまいがちですが、こんなときこそ、問いかけてみてください。
「どうしてボールは上に行ったんだろう?」
「風って見えるかな?感じられるかな?」
「水と風、どっちが強かったんだろう?」
子どもは、自分の体験と照らし合わせて考え始めます。
この「自分で考えるプロセス」が、学びを内側から深めてくれるのです。
自然の現象が“生きた教材”に
今回のような体験は、教科書では得られない、“生きた教材”です。風、水の流れ、重さ、浮力、摩擦…。
自然の中には、理科・算数・社会・道徳すべての要素が隠れています。
しかも、本人が「体験して不思議に思ったこと」だからこそ、感情を伴って記憶に残りやすく、学習意欲にもつながります。
遊びながら、脳もぐんぐん育っている
「ただ遊んでいるように見える自然体験」実はその中で、子どもたちはたくさんの気づきと学びを得ています。
わかば脳トレ教室では、こうした日常の中の“気付き”を大切にしています。
子どもの「なんで?」は、未来の知恵の芽
大人のちょっとした声かけで、その芽はぐんぐん育ちます。
まとめ
「不思議!なんで?」は学びのチャンス
答えを教えるのではなく、一緒に考える体験を
遊びながら脳は育つ!自然の中にこそ学びの種がある
子どもと一緒に、自然の中で“学びを楽しむ”時間をこれからも大切にしていきましょう。
家庭でのちょっとした会話が、未来の思考力や探求心を育てる栄養になります。