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脳の発達と発達テストの本当の意味

— IQは「才能の証明」ではなく、「伸びしろの大きさ」 —

こんにちは。
今日は、子どもたちの発達を見守るうえで大切な「発達テスト(IQ)」について、少し深くお話ししたいと思います。

最近、テストでIQ120前後が出ると
「うちの子はもう大丈夫ですね?」
と安心される保護者の方が少なくありません。

でも、本当に大切なのはここからです。
IQはゴールではなく、“脳の可能性の大きさ”を示す数字だからです。


■ IQは「脳の容量」

IQ(発達指数)は、子どもが

  • どれくらい情報を受け取れるか

  • どれくらい理解のスピードがあるか
    という“容量”を表すものです。

例えるなら 大きな本棚
でも、本棚が大きいだけでは本(情報)を上手に使いこなせません。


■ 大切なのは「脳の使い方」

脳には、情報が通る“神経の通り道(回路)”があります。
この道が太いほど、

  • 計算が速くなる

  • 読解力がつく

  • 感情が安定する

  • 判断が落ち着いてくる

  • 運動もスムーズ
    など、さまざまな力が発揮されます。

この 神経回路が太く育つのが、だいたい12歳くらいまで

これが、子どもの脳にとっての“黄金期(のびる時期)”です。


■ IQ120は「才能」ではなく「伸びしろ」

IQ120という数字は、
「この子はもう大丈夫」ではなく、
「土台が大きいから、正しく育てれば飛躍する可能性が高い」
という意味です。

逆に、
この時期に何もしないと、せっかくの伸びしろが活きないまま育ってしまう
という現実もあります。

中学生で伸び悩む理由の一つに、
この “脳の使い方の訓練” が不足していることが挙げられます。


■ どうやって「脳の使い方」を鍛える?

脳の回路を育てるには、生活の中の“ちょっとした刺激”がとても大事です。

  • 折り紙・積み木・パズル

  • 石積み

  • しりとりや順番を考える遊び

  • 料理のお手伝い

  • 買い物での計算

  • ルールのある遊び

わかばが大切にしている「遊びの中の脳トレ」は、
まさにこの回路を太くするための活動です。


■ 12歳までの時間は「人生の基礎工事」

脳の発達には“臨界期”があります。
そのピークが 6〜12歳

ここで作られた回路が、
その子の思考力・判断力・集中力・コミュニケーション力の土台になります。

IQは、そのための“伸びしろの幅”を示しているに過ぎません。


■ 最後に

子どもの脳は、今まさにぐんぐん伸びています。
IQという数字に一喜一憂するのではなく、
その先の「脳の使い方」を育てること が、何より大切です。

わかばの脳トレは、
子どもたちの 伸びしろを「現実の力」に変える」 ためにあります。

これからも、一緒にお子さまの成長を見守りながら
大切な時期を丁寧に育てていきましょう

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2025/11/28        webmaster   |    タグ:学びのきっかけ , 考えることを面倒がらない , 途中でやめるともったいない

3歳児の「おもしろい発達の瞬間」

─ 上は分かるのに、2階の“上”が分からない理由 ─

教室で3歳のお子さんと積み木遊びをしていたとき、
ちょっと不思議で、とても大切な“発達の芽”に出会いました。

■ 同じ「上」でもできたりできなかったり

3つに区切られた積み木のお部屋では、
「2階にお人形を置いてね」と言えばしっかり置ける。
「その上にもう1つ置いてね」もできる。

ところが──
2階建てのお家を作り、
「2階のお人形の“上”はどこ?」と聞くと、
急に分からなくなります。

大人からすると
「どれも“上”でしょ?」と思うのに、
3歳児にはまったく別の世界なんです。

■ 実はこれ、とても重要な発達サイン

3歳児は、
“上・下・前・後”の基本的な空間概念が育ち始める時期。

でも、目の前の物体の「上」、建物としての「上(階層)」

この2つはまったく認知の難しさが違います。

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2025/11/15        webmaster   |    タグ:学びの習慣 , 学びのきっかけ , 分からないことを知る

親が「考える習慣」を持つということ

子どもの“伸びるチャンス”を見逃さないために

子どもは、日々の小さな出来事の中で「考える力」を育てています。
何気ない質問、失敗、ケンカ、そして沈黙——
それらすべてが、心と脳を育てる“サイン”なのです。

ところが、親が「考える習慣」を持っていないと、
そのサインに気づけないことがあります。

たとえば、

「なんでそんなことしたの?」で終わってしまう場面も、

少し立ち止まって考えれば、
「この子は何を感じて、どう考えたのだろう?」
という視点に変わります。

子どもの行動の奥には、
その子なりの“理由”と“気づき”が隠れています。
親がそれに気づいてあげられると、
子どもの心は安心し、思考はどんどん深まります。

親が考える姿を見せること——
それは、子どもに「考えるって楽しいことだよ」と
教える最良の方法です。

脳トレ教室わかばでは、
「子どもが考える力を育てるには、まず大人が考える習慣を持つ」
ということを大切にしています。

“考える親”が増えれば、
“気づける子”が育ちます。
そしてその先に、
未来を自分で切り拓く力が生まれるのです。

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2025/11/07        webmaster   |    タグ:子どもたちの未来 , 学びのきっかけ , 考えることを面倒がらない

6年生ってすごいね!!

 1年生と6年生のやりとり

授業で1年生に出したのは、こんな問題。

「バス停でお客さんが8人乗ってバスが出発しました。
目的地に着いたので、8人のお客さん全員降りました。
さて、今バスには何人乗っていますか?」

1年生は元気よく「ゼロ人!!」と答えます。

でも、「ほんとにゼロかな?」と聞いても譲らない。

「じゃあ、6年生に聞いてみよう」

隣に座っていた6年生に問題を出題しました。
6年生は、涼しい顔をして「ひとりだよ」

1年生は、鬼の首でも取ったかのように「あー6年生が間違ったぁ」・・・

ここで、6年生、あまりにも1年生が自信満々に「ゼロです!」と言うので、
やさしくひとことヒントを。

「じゃあ、バスはどうして動いたの?」

その瞬間、1年生の目がまんまるになりました。

1年生「それってひっかけ問題じゃん」

私  「そうだよ。ひっかけ問題」「でも、6年生は引っかからなかったよね。」

   「1年生は、まだ、修行の途中だから、引っかかるんだよ」「でも、6年生まで修行をしたら引っかからなくなるんだよ」

1年生  納得しました。

6年生も1年生に対して、間違ったことを指摘するのではなく、優しいヒントを出してくれたことがとてもうれしくなりました。

さすが、わかばの子です。

 

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2025/11/06        webmaster   |    タグ:学びのきっかけ , わかばの子

意外と覚えていませんよ。

「今日の給食、何だった?」から始まる学び

今日、5年生の子どもたちと「給食」について話をしました。
ところが——。
お昼に食べたばかりなのに、何を食べたのか、どんな献立だったのか、
すぐに答えられない子が多かったのです。

そのことを、お迎えに来られたお母さん方にお話ししたところ、
あるお母さんが家に帰ってから「今日の献立は八宝菜でした」と連絡をくださいました。
さらに、「どうして“八宝菜”って言うんだろう?」と、
親子で一緒に料理の名前の由来を調べてくださったそうです。

ほんの小さな出来事ですが、
「調べてみよう」とお母さんが働きかけることは、
お子さんの“学びの姿勢”を育てる大きなきっかけになります。

わかば脳トレ教室では、
こうした“日常の中の気づき”や“親子の対話”を大切にしています。
学びは特別なものではなく、毎日の暮らしの中にあふれています。

ちなみに、八宝菜の名前の由来ご存じですか?

宝菜の名前の由来は、「八」が「たくさんの」、「宝」が「貴重な」、「菜」が「料理」を意味し、
「たくさんの宝を集めて作ったように美味しいおかず」という意味が込められているようです。

「八」は8種類という意味ではなく、日本でいう「五目」と同じように「多くの」という意味で使われています。
八宝菜は、豚肉、エビ、イカ、キノコ類、タケノコ、ニンジン、白菜、ピーマン、うずらの卵など、
多種多様な具材を炒め、とろみをつけた中華料理です。
八宝菜の起源には諸説あります。 清の時代の政治家である李鴻章が、友人の家で食べた五目うま煮を気に入り、
料理人に研究させて生み出したという説。
清の第六代皇帝である乾隆帝がお忍びで入った料理屋で、あり合わせの材料で作られた料理を気に入り、
「八宝菜」と名付けられたという説。
宮廷の料理人たちが残り物で作ったまかない料理を、皇后が気に入り「八宝菜」と名付けたという説。

また、八宝菜をご飯の上にかけたものは「中華丼」と呼ばれ、これは日本発祥の料理だそうです。

こういう豆知識って、意外と役に立ったりするんですよね。

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2025/10/14        webmaster   |    タグ:学びのきっかけ , 豆知識