─ 上は分かるのに、2階の“上”が分からない理由 ─
教室で3歳のお子さんと積み木遊びをしていたとき、
ちょっと不思議で、とても大切な“発達の芽”に出会いました。
■ 同じ「上」でもできたりできなかったり
3つに区切られた積み木のお部屋では、
「2階にお人形を置いてね」と言えばしっかり置ける。
「その上にもう1つ置いてね」もできる。
ところが──
2階建てのお家を作り、
「2階のお人形の“上”はどこ?」と聞くと、
急に分からなくなります。
大人からすると
「どれも“上”でしょ?」と思うのに、
3歳児にはまったく別の世界なんです。
■ 実はこれ、とても重要な発達サイン
3歳児は、
“上・下・前・後”の基本的な空間概念が育ち始める時期。
でも、目の前の物体の「上」、建物としての「上(階層)」
この2つはまったく認知の難しさが違います。



