6月12日 水曜日
私は、孫たちと道をあるくときもどちらからとなく手をつないで歩きます。
頭で考えてそうしているというのではなく、自然に手をつないで「おーてーてーつーないでー♬」とか鼻歌うたいながら歩きます。
そういう行動は、お互いが愛着があるからです。
愛着って何?
「このぬいぐるみには愛着がある」とか「愛着があってこれは手離せない」など、日常でもよく使う言葉ですが
発達心理学における『愛着』とは、子どもが特定の大人との間で結ぶ、愛情と信頼を持った心の結びつきのことです。
一般的に『愛着』は乳幼児期から形成され始めると言われています。乳幼児期に特定の大人に対し抱く感情が『愛着』で
人見知りをしたり、後追いをしたり、やがて成長するにつれてその特定の大人がそばにいなくても「愛着の維持」ができるようになり
「自分は愛してもらえる存在だ」という確信になります。
子どもの心の発達としてとても重要な発達で、その後の心の発達や人間関係に大きく影響します
これが将来、人間が「人を信じ、自分を信じて生きていく」ための基本的な感情へと育っていくのです
この愛着って、子ども側からとか大人側からと一方的な関係ではなく、両方から向き合う関係です。
昨日も親子をウオッチングしていて思ったのですが、手を放している親の方は、あまりお子さまのことを気にしている様子ではありません。
お子さまも親を意識して振り返るわけでもなく、自分勝手にうわーっと走って行ったり、興味のあるものが見つかるとそこでジーっと立ち止まったり…親がそこを離れようとしているのに自分はそこにとどまっている。
この行動ってまさしく愛着不足です。
では、「人を信じ、自分を信じて生きていく」ために必要な『愛着』を作るためには、親はどんなことをすれば良いのでしょう。
子どもが親の顔色を伺いながら生活する環境では、『愛着』は形成されません。
子どもが望んだままに愛され、親に対し本音でモノを言えるように育てられて初めて『愛着』という感情が子どもの心の中に広がっていきます。
例えば、子どもが悪いことや危険なことをしているとき、どのように注意していますか?
「悪いことは悪い」と、子どもの自尊心を傷つけないように諭すことを心がけましょう。
子どもの存在を否定したり、叱りとばしたりしてはいけません。では一方で、褒めるときや普段の生活ではどうでしょうか?
大げさなくらい大きなリアクションで褒めてあげること、小さな子は抱っこなど、ある程度の年齢になればハイタッチなどでもいいでしょう。
日常生活でスキンシップはとっていますか?
乳幼児期にはイヤイヤ期もあれば、言葉がどんどん成長して反抗的なことを言う時期もあります。そんなときもすぐに怒らず
一呼吸おいて一度頭の中でぐるっと考えてから子どもが自分に自信を持つことができるような声掛けを心掛けられるといいですね。
ちなみに、愛着形成がうまくいかなかった人の場合好奇心や積極性自己肯定感が適切に育まれておらず
進学や就職などの決断に苦労することがあります。 また、それに伴ってアイデンティティの確立ができず自分の存在価値について悩み
さらに自己肯定感が低下するというケースが多いようです。