幼児教育と小学校教育をスムーズに連携させるためには、「学びの土台」となる遊びや経験を積むことが大切です。
まずは、言葉やコミュニケーションの力を育てる遊び
ごっこ遊び(お店屋さん、病院、郵便ごっこなど)は、対話を通じて語彙力や表現力を養います。
読み聞かせや音読は、本を読む習慣をつけ、文字への興味を深めます。
しりとりや言葉遊びどは、語彙を増やし、言葉の楽しさを学びます。
次に数や論理的思考を育む遊び、ブロック遊びや積み木遊びを通して形や大きさの概念、空間認識能力を養います。
すごろくやトランプ、簡単なボードゲーム等を通して数の概念や順序やルールを守る力を身につけることができます。
お金ごっこ(お買い物遊び)は、金額の理解や計算の基礎を学ぶことができます。
集中力や手先の器用さを育てる遊びは、折り紙や工作などの細かい作業を通じて、手先の器用さや創造力を養うことができます。迷路、点つなぎ、パズルなどでは、視覚認識力や問題解決力を育てることができます。ひも通し、ビーズ遊びなどは、筆記や絵を描く前の手の動きを鍛えることができ丁寧に文字が書ける力になります。
ルールを理解し、協調性を育む遊びは、鬼ごっこ、かくれんぼなどの集団遊びを通じて社会性やルールを学ぶことに繋がます。
椅子取りゲームやフルーツバスケットなどでは、ゲームの中で順番を待つことや勝ち負けを経験し社会性や感情のコントロール力、挑戦する意欲を育てます。
共同制作(大きな絵を描く・劇遊び)では、みんなと協力する楽しさを学びます。
自然や生活の中で学ぶ経験は、散歩や外遊び、自然に触れ、好奇心や観察力を育てます。
クッキング体験は、手順を守ることや量の概念を学びます。
簡単なお手伝い(テーブル拭き、洗濯物たたみ)では、役割を持つことで自信を育みます。
これらの遊びや経験を通じて、子どもは「楽しい!」と感じながら、学びの基礎を築いていきます。遊びの中で得た力が、小学校での学びにつながるよう、家庭や教室が連携しながら支えていくことが大切です。
このことを踏まえて言わせていただくと、総合的に学んだ幼児期の経験が小学校での環境に適応し小学校での学習に適応することに繋がるのです。
幼児期に、幼児の発達過程に応じた教育を「適切な時期に」「適切な刺激を」「適切な方法で」働きかけられていたた子どもは“のびしろ”が大きいのです。
この伸びしろの大きさは、対応力や応用力や適応力となり、これまで経験したことがないことにも成果が出せるようになるのです。
反対に、今、必要ない難しすぎる問題に挑戦してしまうとせっかくできた“のびしろ”を伸ばし切ってしまい、小学校低学年で行う学習に適応できず混乱してしまうお子さまも少なくありません。
これからの子どもたちの成長を考えた時、幼児期の教育のためには何が重要なのかを正しく理解し「伸びしろの大きな子ども」が育つように幼児期の子どもの教育環境を作ってあげることが必要なのです。
幼児期とは乳児期(生後一年ないし一年半の期間)以後、小学校入学までの期間をいいます